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【新人介護士向け】介護拒否が強い理由とは?利用者様への声掛けや対応を解説

【新人介護士向け】介護拒否が強い理由とは?利用者様への声掛けや対応を解説

介護現場で、利用者様からの「介護拒否」を経験したことのある職員は多いのではないでしょうか。

特に新人職員にとっては対応に迷い、「自分の関わり方が悪かったのでは」と悩んでしまうことも少なくありません。

介護拒否には利用者様なりの理由や不安が背景にあるため、原因を知って対応することが大切です。

本記事では、介護拒否が強く表れる主な理由を整理し、介護拒否が起こりやすい場面、新人でも実践しやすい声掛けや対応のポイントをわかりやすく解説します。

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介護拒否とは

介護拒否とは、介護を必要とする利用者様が、さまざまな要因によって介護を拒否することを指します。

認知症の進行や体調不良などを背景に、ケアの継続ができにくくなることから、介護現場の大きな課題とされています。

介護拒否の原因を正確に見極め、対策を考えることが必要です。

介護拒否が起こる主な原因

介護拒否の原因はさまざまですが、主なものは以下の5つです。

・認知機能の低下

・羞恥心が強い

・自尊心・プライドが高い

・環境の変化

・利用者様の体調変化

原因の正しい理解が適切な対策につながります。まずは介護拒否が起こる要因について解説します。

認知機能の低下

認知機能の低下は介護拒否の大きな要因の一つです。施設に入居していることや、疾患などに対する正しい認識が困難なため、ケアの必要性を理解できないことで起きやすくなります。

状況の理解は難しくても、嫌な気持ちや怖い思いをしたことは記憶に残ることがあります。過去に無理強いされた経験が介護拒否につながることもあるため、丁寧な対応が必要です。

羞恥心が強い

入浴や排泄、着替えなどのプライベートな介助に、利用者様は少なからず羞恥心を感じます。

職員が異性の場合は特に強く見られるため、職員の交替も選択肢の一つです。

介護拒否が強いときは無理に介助を行わず、利用者様ご本人の思いやプライバシーに配慮することが大切です。

自尊心・プライドが高い

自尊心の高さが背景にあることも多く見られます。

高齢者のなかには、他人に迷惑をかけたくないという思いの強い方が少なくありません。

これまでご自身で行ってきた行為ができないことに、ためらいや自信の喪失を感じ、拒否につながるケースもあります。

また、排泄の失敗を見られたくないという気持ちから、排泄介助や水分摂取を拒むことも見られます。

環境の変化

環境変化によるストレスも介護拒否の要因の一つです。

高齢者は環境変化の影響を受けやすく、施設入居などをきっかけに生活環境が変わるとストレスを感じ、一時的な混乱が見られることもあります。

変化に対する不安や緊張が介護拒否につながっていると考えられます。

利用者様の体調変化

体調不良も介護拒否に影響します。

例えば認知症の高齢者の場合、自身の体調の変化を正確に伝えられないことが多く、介護拒否として表れているケースもあります。

身体の痛みやだるさ、口内炎、巻き爪、義歯の不具合など、ひと目見ただけではわかりにくい変化が原因になる場合もあります。

普段と異なる利用者様の様子をしっかり観察し、さまざまな要因を考えることも大切です。

新人職員が感じやすい介護拒否への悩みと対処法

介護拒否に何度も直面すると、自分の関わり方に原因があると捉え、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

しかし、介護拒否は多くの職員が経験するものです。ここでは、新人職員が感じやすい悩みとその対処法を紹介します。

悩み① 「自分の対応が悪いのでは」と自分を責めてしまう

新人職員は自分のスキルに対する不安を感じやすく、介護拒否が起こると自信の喪失につながります。

先輩職員は対応できているのに自分だけが上手くいかないことがあれば、焦りや不安を感じるでしょう。

真面目で責任感の強い職員ほど自分を責めやすく、強いストレスを抱え続けると、最悪の場合、働き続ける自信を失ってしまうことにもつながりかねません。

対処法

まず大切なのは、自分も相手も責めないことです。

利用者様は介護拒否によって何らかの意思表示をしており、悪意を持って責めているわけではありません。

不安や恐怖、体調不良など、ご自身の状況を正確に伝えられないために起こる防衛反応です。

自分も相手も責めることなく、利用者様の隠された思いを汲み取ることに集中し、冷静に向き合ってみましょう。

悩み② 「スキル不足で信頼されていないのでは」と落ち込む

介護拒否に遭遇すると、自身のスキルや経験の不足により、利用者様から信頼されていないのではないかと感じてしまうことがあります。 

経験豊富な職員と比較して落ち込むことは、新人職員に多い傾向です。

介護は命を預かる仕事であることをしっかり理解しているからこそ、信頼されていないと考えてしまうこともあるでしょう。

対処法

介護拒否は介護職員の約9割が経験している共通の悩みであり、ベテラン職員であっても経験することがあります。

新人の頃は介護拒否に戸惑う場面も多いですが、経験不足によるものではなく、信頼関係を築くまでに必ず通る道と捉えることも大切です。

誰しも知り合ってすぐの相手を無条件に信頼するのは難しいものです。

新人職員は、日々の関わりの中で信頼関係を築いていくことが目標になります。

悩み③ 「一人で抱え込んでしまう」

先輩や上司への相談を気兼ねしてしまい、自分一人で悩みを抱え込むことも少なくありません。周囲の仕事の邪魔になってはいけないと思い、声を掛けるのを遠慮してしまうこともあるでしょう。

悩みを抱えたつらい気持ちの状態が続くと、精神的な疲労を感じやすくなります。

対処法

介護はチームケアが基本です。介護拒否においても、チーム全体で対策を考えることが大切です。

先輩や上司に相談したら、きっと自らの経験を話してくれるでしょう。また、先輩や他の職員の対応の仕方から、ヒントが見つかるかもしれません。

相談することに気兼ねする必要はありません。利用者様のために最善を尽くす姿勢で、わからないことは思い切って相談してみましょう。

悩み④ どうしても対応できず焦ってしまう

介護拒否が見られると、なんとか対応しようと焦ってしまうことでしょう。

同じ利用者様からの拒否が続くと、不安や緊張が強まり、さらに対応が困難になることもあります。

また、入浴や排泄などを時間内に終わらせなければと思うと余計に焦ってしまい、余裕を失うことにもつながります。

対処法

新人のうちはできないことがあったとしても無理はないでしょう。

今日はできなくても、明日できればいいといった柔軟な姿勢を持つことも大切です。

命に関わる状況でないなら、タイミングを変えたり、他の職員に代わってもらったりしても良いでしょう。

自分を追い詰めたり、一人で負担を抱えたりせず、周囲と協力しながら行っていきましょう。

介護の現場でよくある介護拒否【対応・声掛け例】

介護拒否は入浴や排泄、食事など介護現場のさまざまな場面で起こります。

しかし、原因は利用者様お一人おひとりによって異なり、状況によって変化することも少なくありません。

ここでは、介護の現場でよく見られる介護拒否について、ケースごとの背景を踏まえながら、対応方法や声掛けの例を紹介します。

食事介助の拒否

食事に関する介護拒否にはいくつかの原因が考えられます。

認知症の利用者様の場合、口腔内の炎症や痛み、義歯の不具合、飲み込みにくさなどを感じても職員に意思を十分に伝えられないことがあります。

食べ物の認識が薄れていることや、箸の使い方がわからないことも原因として考えられます。

また、活動量の低下によって空腹を感じにくくなっていたり、夜間の排尿に対する不安から水分を控えようとしたりすることも見られます。

食事においては、さまざまな観点から利用者様が困っている原因を考えなければなりません。

対応・声掛け例

口腔内の異常や痛みを我慢している様子などがないか確認しましょう。

利用者様が空腹を感じていない場合は無理に食事をすすめず、食べやすいものや水分を中心に摂るようにします。

認知症が原因で食事がすすまないときは、利用者様がわからない部分を声掛けなどで補うようにしましょう。

「今はお昼ごはんの時間です」「これは〇〇(メニュー)です」などの状況説明や、実際に箸を持ってもらうことなどで解決しやすくなります。

入浴・清拭拒否

入浴の拒否は、介護現場で多く見られます。

裸体を見られることへの羞恥心や、認知症によって入浴の必要性を理解できないことなどが主な要因となるでしょう。

もともと入浴がお好きではない場合も拒否につながります。

対応・声掛け例

無理な入浴介助はご本人にとってかなりの負担です。

入浴拒否の理由によっても異なりますが、入浴のメリットを丁寧に説明することも一つの方法です。

「身体をきれいにしてからお薬を塗りましょう」「お風呂で温まると便も出やすくなりますよ」など、ご本人にとってのメリットにつながることを説明し、納得頂いて入浴するようにしましょう。

拒否の理由が異性介助による羞恥心である場合は、先輩や上司に相談し、指示を仰ぎましょう。

排泄介助の拒否

排泄も入浴と同様にプライベートな行為です。

他人に手伝ってもらうことや排泄物の処理をしてもらうことに抵抗を感じる方は多く見られます。

下着が濡れていることを隠したいときにも拒否されることがあります。

また、認知症によって尿意や濡れている感覚がわからず、排泄介助の必要性を理解しにくいことも要因の一つです。

対応・声掛け例

プライバシーに関わる介助は信頼関係が重要になります。

いきなり介助を始めず、あいさつや軽い会話をしてから排泄介助の声掛けを行いましょう。

局部を露出している時間が極力少なくなるように、先に準備を整えておきます。

トイレに座っている間は、危険性がなければトイレの外で待つなど、プライバシーに配慮することも大切です。

着替え拒否

加齢によって肩が上がりにくいことや、拘縮などで関節の動きに制限があることで、着替える動作に痛みが生じ、介護拒否が起こる場合があります。

また、着替えの必要性や気温の変化が認識できにくいことも拒否につながります。

利用者様の疾患や認知症の程度について理解しておくことが大切です。

対応・声掛け例

着替えの介助は利用者様ご本人のペースを尊重し、関節の動く範囲を意識しながら無理のない介助法で行いましょう。

脱健着患(利用者様の立場で考えること)を徹底し、利用者様の負担を軽減することが大切です。

認知症によって介護拒否が起こる場合は「夜になったので寝る前にパジャマに着替えましょう」や、「12月に入って寒くなってきたので、もう一枚着ておきましょう」など、状況と理由をしっかり伝えることで応じてくださることも多くなります。

移動拒否

高齢者にとっては、短い距離の移動やちょっとした活動でも体力の負担が大きく感じられることがあります。

足腰の痛みがある場合、移動そのものが苦痛となり、拒否につながっていることもあるでしょう。

また、認知症によって意思疎通が十分でない場合や、どこに行くのかわからなくなることで不安を感じます。

信頼関係を築いていないと、不安から介護拒否が起こりやすくなります。

対応・声掛け例

「今からお昼ご飯を食べに食堂に行きましょう」「カラオケがあるので一緒に行きましょう」など移動の目的を伝えることが大切です。

声掛けするときは、相手の目を見ながらはっきりと発音して伝えましょう。

利用者様が職員の言葉を理解されているか、表情や仕草で判断します。

言葉で伝わりにくいときはジェスチャーも併用しましょう。

服薬介助の拒否

服薬も拒否が見られることの多い介助です。

錠剤が飲み込みにくくて吐き出してしまうことや、味が苦手で受けつけなかったりすることがあります。病識がないことで、「どこも悪くないから飲まなくていい」と仰ったり、「毒を盛られているんじゃないか」と疑われたりして、拒否を示すこともあります。

対応・声掛け例

錠剤が大きい、粉薬は飲みにくい、味が嫌いといった理由であれば、薬の剤形を変えたり、味を感じにくいカプセルやオブラート、服薬ゼリーなどを利用することで解決することもあります。

内服の必要性を理解しにくい場合は、薬の袋に書いている氏名を利用者様に確認してもらったり、どのような症状を改善する薬なのかを説明すると良いでしょう。

特定の職員だけ介護拒否される原因と背景

特定の職員にのみ介護拒否が見られるのであれば、職員の関わり方や印象が影響しているかもしれません。

介護を受ける利用者様は少なからず不安や緊張を感じているため、信頼関係を築いていない職員の場合、拒否をしやすくなります。

表情が少なく、いつも忙しそうに見える職員や、普段の言葉遣いがきつく感じられる職員を、利用者様は敏感に感じ取っています。

日頃のコミュニケーションによって、利用者様の信頼を得ることが大切です。

利用者様から信頼される職員になるには

利用者様は、職員の普段の態度や言葉遣いなどから信頼できるかどうかを判断していることがあります。

ここでは、利用者様から信頼される職員の特徴について解説します。

笑顔でハキハキとした対応ができる

普段から明るくハキハキとしている人は信頼されやすくなります。

元気で前向きな印象を与え、一緒にいることで相手も明るくなるでしょう。

業務においても、テキパキとこなしてくれる安心感があり、困ったときにも頼りにしやすくなります。

話をよく聞く(傾聴力がある)

話をよく聞いて理解してくれる人には、プライベートなことまで話しやすく感じられます。

傾聴が上手な職員は、相手の言葉を復唱したり補ったりして、利用者様が伝えやすくなるような、さりげない心配りを欠かしません。

利用者様にとっては、しっかり話を聞いてもらっているという実感があり、信頼関係を強いものにします。

利用者様の要望に迅速に対応する

何かを依頼したとき、すぐに対応してくれる職員は信頼されやすくなります。

反対に、対応が遅く約束を守れない職員は信頼されにくく、訪室しても他の人と代わるように言われることがあります。

信頼される職員は、利用者様のニーズを読み取るのが上手です。

利用者様に不安な様子が見られたら、軽減できるような声掛けや対応を行い、信頼関係を築いています。

職員側から興味を持って接する

信頼関係を築くためには、利用者様に興味を持って関わりましょう。

話しかけられるのを待つのではなく、職員側から積極的に話しかけます。

廊下ですれ違うときや、ちょっとしたすきま時間に声を掛け、信頼関係を築きましょう。

接遇を理解し、信頼につながる対応を心がける

接遇の基本は、挨拶・身だしなみ・表情・言葉遣い・態度などの要素から成り立っています。利用者様から信頼される職員になるには、こうした基本を押さえたうえで、日々の介助場面で「笑顔」「説明と同意」「謝罪」「感謝」を丁寧に実践することが重要です。

言葉と態度の両面から丁寧に伝えることで安心感が生まれ、結果としてスムーズな介助につながります。

介助の前には笑顔であいさつをし、介助後は「ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えるなど、一つひとつの対応を大切にしましょう。

【関連記事】介護の接遇マナー5原則【チェックリスト有】具体例やNG例、実践のポイントを解説

まとめ

介護拒否はさまざまな要因によって起こり、新人職員にとっては対応が困難に感じられるかもしれません。

しかし、適切な対応や信頼関係の構築によって改善していくことが可能です。

そのためには利用者様の様子をしっかり観察し、困っている原因や心の不安を取り除く関わりが求められます。

普段から積極的にコミュニケーションをとり、迅速で丁寧な対応を心掛け、利用者様との信頼関係を築くことが解決の近道です。

介護拒否で悩んでいる方は、先輩や上司に相談し、一人で抱え込まず一緒に解決策を探していきましょう。

白ゆり介護メディア編集部

いかに白ゆりの魅力を伝えるかを常日頃考えている介護メディア担当です。
白ゆりの魅力と一緒に、介護職の皆さんのプラスになる知識やお悩みの解決につながる情報も発信しています。

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