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介護福祉士国家試験「パート合格」とは?制度の仕組みやメリットを詳しく解説       

介護福祉士国家試験「パート合格」とは?制度の仕組みやメリットを詳しく解説       

介護福祉士国家資格の取得を目指している介護職員の中には、「仕事をしながら介護福祉士国家試験の勉強をするのが難しい」「国家試験ということもあり心理的にハードルが高い」と感じている方も多いのではないでしょうか。

こうした負担を軽減するために、2026年1月実施の第38回介護福祉士国家試験から、新たに「パート合格」という制度がスタートします。

この制度は、試験科目をA・B・Cの3つのパートに区切り、それぞれのパートで合否を判定していく新しい仕組みです。
一度にすべての試験科目に合格しなければいけないという条件がなくなるため、忙しい介護職員でも負担を抑え自身のペースで学習を進めることができます。

この記事では、パート合格の制度や背景、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。

介護福祉士の資格取得を目指している方、これから介護福祉士取得を考えている方にとって、試験対策の選択肢の一つとして参考になれば幸いです。

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介護福祉士国家試験で導入される「パート合格」制度とは?

2026年1月に行われる第38回介護福祉士国家試験からパート合格制度が導入されることにより、試験制度が大きく変わります。

これまでの試験では、11科目すべての総得点(約60%)が合格基準となり、さらに11科目すべての分野で得点することで合否判定がされていました。

しかしパート合格制度では、次のように仕組みが変わります。

  • 試験範囲である11科目が、内容ごとにA・B・Cの3つのパートに分類
  • A・B・Cの3つのパートごとに合否判定
  • 初回は、A・B・Cの全パートを受験し、合格したパートは翌年・翌々年まで試験を免除

いずれかのパートで合格基準に達した場合、そのパートの受験は翌年度、翌々年度までの2年間免除されます。

仕事をしながら介護福祉士の資格取得を目指している方にとっては、「広範囲な試験勉強を一度で仕上げないといけない」という負担が大きく軽減されるので、チャレンジしやすくなるのではないでしょうか。

パート合格が導入された背景

日本の高齢化は年々進み、介護を必要とする高齢者は増え続けています。
総人口が減少する中でも65歳以上の人口は増加し続けており、高齢化率は上昇傾向にあります。

内閣府の『令和7年版高齢社会白書』によると、65歳以上の人口割合は29.3%と過去最高です。

このまま推移すると、2037年には33.3%に達する見通しで、国民の約3人に1人が65歳以上となる計算になります。

介護を必要とする高齢者が増加する一方で、その担い手となる介護人材は慢性的に不足しています。

特に、介護現場の中核を担う介護福祉士は高い専門性が求められる重要な職種です。

しかし、国家試験の受験者数はここ10年で約半減と右肩下がりとなっています。

第28回(2015年)…約15万人

第36回(2024年)…約7万5千人

受験者数の減少の背景には、

「仕事が忙しくて勉強の時間がとれない」

「試験範囲が広く、ハードルが高い」

といった、現場のリアルな声があります。

介護職は、夜勤や不規則なシフト勤務が中心のため、身体的・精神的な負担が大きい仕事です。
仕事を終えて帰宅した後に、ご家庭の役割もこなしながら全11科目を一度に学習するのは容易ではありません。 

このような状況を受けて、

「試験の負担を軽くし、働きながらでも受験しやすい仕組みにする」
という方針のもと、2026年度の第38回試験から「パート合格制度」の導入が決定しました。 

これにより、

  • 一度に全科目を勉強しなくてよい
  • 合格したパートは翌年・翌々年まで免除される
  • 自分のペースでコツコツ取り組める

など、働きながら介護福祉士の資格取得を目指す人にとって大きな後押しとなる仕組みが整いました。

参照:内閣府 令和7年版高齢社会白書 1 高齢化の現状と将来像

参照:厚生労働省 第36回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移

パート合格の仕組み

ここでは介護福祉士国家試験のパート合格の仕組みについて詳しくみていきましょう。

パート別の試験科目内容

介護福祉士国家試験における「パート」とは、複数の科目群をひとまとめにした単位のことです。

パート合格が導入されても、介護福祉士国家試験の試験科目の科目数や内容そのものに変更はありません。

変更される点は、試験範囲の全11科目群が、以下のA・B・Cの3つのパートに分類され、パートごとに受験が可能になったという点です。

初回受験(1回目)は、全受験者が A〜C 全パートを受験します。

2回目以降より、合格したパートの試験科目は免除され、不合格となったパートのみの受験が可能です。

参照:厚生労働省 介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について 分割パターンの考え方

参照:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 出題基準・合格基準

パート合格の合格基準

介護福祉士国家試験全体の合格基準は、これまでと同様に総問題 125点満点の6割程度が合格ラインで、変更はありません。
しかし、パート合格が導入されることにより、パート単位での合格ラインが定められるようになります。

すべてのパートで合格基準に届かなかった場合、パートごとに合否判定することになります。

各パートの合格基準点は、全受験者の得点データをもとに、全体の合格基準点をパートごとに按分して決定されます。

ここで注意したいのは、

パート内のどれか1科目でも0点があると不合格になるという点です。

パート単位の合否判定でも、パート内すべての科目での得点が必要です。

例えば、Aパートで合格ラインに達していても、Aパート内のどれか1科目でも0点であれば、合格にはなりません。
つまり、パート単位とはいえ「幅広い知識や介護技術をバランス良く理解できている人材か 」が問われる仕組みになっています。

パート合格の合否判定

パート合格の合否判定の仕組みは以下のとおりです。

初めて受験する場合(1回目)は、A・B・Cの全パートを受験します。

第38回介護福祉士国家試験は制度導入後の初回試験のため、受験者は全パート受験対象になります。

参照:厚生労働省 介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について ③受験方法について

・1回目の受験

 → A・B・C のすべてを受験

・不合格だった場合

 → 2回目以降は“不合格だったパートのみ”受験可能

 →全パート再受験するという選択肢もあり

合格したパートは翌年の試験で免除となるため、再受験の負担が大幅に軽減されます。
さらに、自分の学習状況に合わせて柔軟に戦略を立てられるのが、この制度の大きな特長となるでしょう。

パート合格の有効期限

パート合格には 2年間の有効期限があります。

以下の図のように、パート合格には有効期限があり、「2年以内に全パートの合格」を目指す必要があります。

 参照:厚生労働省 介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について 有効期限について

パート合格が有効なのは不合格となった年の翌年・翌々年までの2年間ですが、有効期限内に他のパートにも合格すれば資格取得が可能です。

有効期限が切れた場合は、再度全パートの受験が必要です。

再受験で再び合格すれば、 有効期限もリセットされるため、有効期限はその翌年からまた2年になります。

パート合格導入のメリット

ここでは、パート制度が導入されることによるメリットをご紹介します。     

試験に対する心理的ハードルが下がる

介護福祉士国家試験は範囲がとても広く、一度に全科目の合格基準を目指さなければいけないという心理的プレッシャーがありました。

しかしパート合格制度なら、1回不合格になっても、合格したパートは次の試験に持ち越すことが可能なので、すべての科目を勉強し直す負担がありません。

「全部落ちたらどうしよう」から

「まずはひとつ合格できればOK」

という気持ちに変わり、受験へのストレスがぐっと軽くなるでしょう。

仕事と両立しながら勉強しやすくなる

シフト制や夜勤がある介護職員にとって、一度に全11科目の受験対策や勉強し続けるのは大きな負担です。

パート合格制度であれば、力を入れるパート(科目)や苦手問題に絞って勉強することができるため、仕事と両立しながら、自分のライフスタイルに合わせて学習計画を立てることができるでしょう。

また、学習範囲を絞って学習できるため、学習効率の向上やモチベーション維持など、じっくりと理解を深められるメリットもあります。

苦手分野に集中して効率的に試験対策を行える

パート合格制度の大きなメリットは、自分の得意・不得意に合わせて学習の優先順位をつけられるところにあります。

例えば、「Aパートは得意だけれど、他のパートは不安がある」という人は、まず得意なAパートから合格を目指すという戦略も可能です。

一度合格したパートは 2年間有効で次の試験では免除されるので、再受験のときは合格できなかったパートに集中して取り組めます。

これまでは、試験科目が幅広く「全部を一度に勉強しないといけない」という負担がありましたが、パート合格制度では、苦手分野をピンポイントで学習し直せるため、知識の理解を深めることが可能になり、学習効率も高まるでしょう。

外国人の受験者も合格を目指しやすくなる

近年、介護の現場では外国籍の人材も増えています。

日本で介護の仕事に就きながら国家資格取得を目指している方も多いですが、国家試験の専門用語は非常に難しく、日本語が母語でない受験者にとっては、語彙だけでも大きな壁となります。

また、滞在できる期間が限られているケースも少なくありません。

介護福祉士の国家資格を取得すると、在留資格「介護」の要件を満たすため、日本で安定して働き続けることができ、専門職として将来性のあるキャリアを実現する一歩になります。

パート合格制度は、
「まずはこのパートの専門語を覚えよう」
「次のパートはもう少し時間をかけて挑戦しよう」

といった考え方のもと、学ぶ範囲を段階的に絞り込みながら知識と語彙を積み重ねていくことが可能です。

このように外国人の方にとっても、無理のないペースで学習でき、資格取得へ向けて確実に前進できる制度であるといえます。

パート合格のデメリット

パート合格には多くのメリットがありますが、この制度ならではの注意すべきデメリットもあります。

制度や合否判定の内容を正しく理解し、自分に合った受験計画を立てていきましょう。

資格取得までの期間が長期化する可能性がある

パートごとに段階を踏んで学習するというスタイルであるため、段階的に合格を目指せるというメリットがある一方で、資格取得までに時間がかかる可能性もあります。

本来なら一度で全試験科目に合格できれば最短で資格取得できますが、パートごとに挑戦する場合、合否の結果や計画の立て方によっては受験期間が長引くこともあります。

長期的な視点で計画を立て取り組む必要があるため、自己管理力・学習継続力がより求められるでしょう。

仕事と両立しながら受験する方は、介護現場で実践的な技術や知識を学び、効率的な学習を進めていくことが大切です。

複数回受験することで手数料がかかる

パート合格制度で見落としがちなデメリットが、受験料の問題です。

公益財団法人 社会福祉振興・試験センターによると、全パート受験と合格したパートが免除された場合の一部パート受験の受験手数料は同じ金額(18,380円)になるとされています。

そのため、資格取得まで受験回数が増えるほど、その分費用負担も増えてしまいます。

「Aパートだけ不合格したから、そこだけ受け直そう」

といった仕組みは便利ですが、再受験のたびに同額の費用がかかると、経済面での負担は大きくなるでしょう。

費用と時間のバランスを考え、しっかりと計画を立てて試験にチャレンジすることが大切です。

参照:厚生労働省 介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の導入について

白ゆりグループでは介護福祉士を目指す職員を全力で応援!

白ゆりグループでは、介護福祉士を目指す職員の支援を目的とした、資格取得支援制度を設けています。

実務者研修の受講費を全額負担(※規定あり)や、介護福祉士取得のお祝い金の支給など、白ゆりが手厚くサポート。
また、実務者研修の通学日に合わせてシフト調整を行うなど、勤務面での配慮も行っています。

さらに、介護福祉士国家試験に向けた対策として「白ゆりドラゴン塾」を試験前に実施。
試験に合格するための、マル秘テクニックなどを伝授しています。

まとめ

これまで「介護福祉士資格を取りたいけれど、仕事と勉強の両立が不安…」という理由で踏み出せなかった方にとって、パート合格制度はあなたの挑戦を後押ししてくれます。

この制度は、一度にすべてを合格しなければならない従来のスタイルとは違い、忙しい介護の現場で働きながらでも、自分のペースで学習を積み上げていけるので、安心して取り組めるでしょう。

「来年こそ受けてみようかな」

「まずは1パートだけでも合格を目指したい」

そう思えたなら、すでに第一歩を踏み出しています。

あなたの経験や思いは、必ず介護福祉士としての強みになるでしょう。

今回ご紹介したパート合格制度のポイントを踏まえて、ご自身のライフスタイルや学習ペースに合わせた計画を立て、ぜひ資格取得を目指して前向きに取り組んでみてはいかがでしょうか。

参照:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験

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白ゆり介護メディア編集部

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