白ゆりのこと
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「自分が頑張らなくても現場が回る」チームのつくり方を学ぶ。白ゆり函館地区「主任研修」に密着!

「主任になったけれど、何をどう頑張ればいいのか分からない」「気づけば自分一人で現場を抱えてしまっている」介護現場でリーダーを任された経験がある方なら、一度はそんな悩みを抱いたことがあるのではないでしょうか。
白ゆりグループでは、主任や管理者といった役職者がより良い職場づくりを実践できるよう、定期的に研修を実施しています。今回ご紹介するのは、その2回目となる主任研修の様子です。
今回のテーマは「自分が頑張らなくても現場が回る状態をつくる」。実際に研修の取材に伺い、研修の内容やその場の空気感、参加者の様子を写真とともにレポートします。
これから主任やリーダーを目指す方、現場をまとめる立場で悩んでいる方、そして「白ゆりにはどのような学びや成長の機会があるのか」を知りたい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
※本記事の内容は、2026年6月時点の取材・情報に基づいています。
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白ゆり函館地区「主任研修」とは
白ゆり函館地区の主任研修は、各事業所で主任を務める職員を対象に、約2か月に1回のペースで実施されています。「与えられた仕事をこなす」だけではなく、 「現場をどう見て、どう動かしていくか」という、役職者としての考え方そのものを学ぶ場です。
参加者は、有料老人ホーム・ショートステイ・デイサービス・グループホームなど、函館地区のさまざまな事業所から集まります。施設種別やサービスの違いを越えて意見を交わすことで、 自事業所だけでは得られない視点や気づきを学べることもこの研修の特徴です。
その日限りで終わらない、学びを現場につなげる仕組み
主任研修の当日話した内容や研修資料は、研修終了後、社内の情報共有ツールにまとめ、いつでも確認できるようにしています。そのため、シフトの都合でその場に参加できなかった職員も、後からじっくり内容を振り返ることができます。
さらに、研修はその日限りで終わりではありません。次回までの期間で今日学んだことを現場で実践し、次の研修でその経験を持ち寄って参加者同士で振り返ります。このサイクルを毎回繰り返すことで、学びが少しずつ現場に根づいていく仕組みになっています。「研修で学んで、現場で試して、また集まって話す」この流れこそが、白ゆりの主任研修の特徴のひとつです。
前回の学びを踏まえ、今回のテーマへ
今回の研修は、前回の振り返りからスタートしました。
前回のテーマは、「主任の役割を整理する」。研修では、 「相談しにくいと思われる」「指導が『怒られた』と受け取られる」など、主任ならではの悩みが共有されました。各主任が担当業務を書き出し、「本当に主任でなければできない仕事はなにか」を整理したところ、主任の役割は大きく3つに分類されたといいます。
・現場を整える人
・人と人をつなぐ人
・管理者と現場をつなぐ翻訳者
主任は誰よりも 「動く人」ではなく一番「考える位置にいる人」であってほしい、これが前回の一番のメッセージでした。業務を周囲に任せることの大切さにも触れられ、今回の研修はこの考え方を土台に進められていきます。
今回のテーマは「自分が頑張らなくても現場が回る状態をつくる」
研修の冒頭、講師を務める函館介護本部の佐藤部長から今日のゴールが3つ示されました。
1. 現場が「回っている」状態とはどういうことか
2. 現場が「回らなくなる」原因は何か
3. 主任はどこに力を使うべきか
ここから、主任たち自身がペアになって意見を出し合うワーク形式で研修が進んでいきます。
現場が「回っている」とはどんな状態か?
「今日の現場、最高に回ってるなと感じるのはどんな時ですか?」という問いかけに、会場では隣同士で顔を見合わせながら3分間の話し合いがスタート。あちこちで小さな笑い声も起こりながらも、和やかな雰囲気の中で意見が交わされていきます。一人ひとりに感想を聞いていくと、次々と声が上がりました。
・職員の人数がきちんと揃っている時
・職員同士のコミュニケーションがスムーズで、情報共有もできている時
・一人一人が役割を持って動いている時
・職員同士の相性が良い時
「職員全員と相性がいい職場なんて、理想ではありますがなかなかないですよね」と佐藤部長が話すと、参加者からも共感の笑みがこぼれました。
出された意見を踏まえ、佐藤部長は現場が回っている状態をこのように整理しました。
・利用者様の安全が保たれている(事故やリスクが管理されている)
・職員同士がお互いに協力・フォローし合えている
・申し送りや記録など、情報が適切に共有されている
・誰か一人が休んでも、チームとして対応できる
「忙しくない」=「回っている」ではない
ここで佐藤部長から、現場でよくある誤解についても説明がありました。 「忙しくない状態」や「問題が一切起きない状態」あるいは「主任が一人で全部こなしている状態」を、つい「現場が回っている」と捉えてしまいがちだということです。
しかし本当の意味は少し違います。 誰か一人に依存せず、問題が起きてもチームで対応できる状態こそが「回っている現場」だと佐藤部長は説明します。忙しい日もトラブルがある日も、チームで乗り越えられること。それこそが目指すべき姿であり、「主任が頑張ることで回る現場」ではなく「チーム力で回る現場」を目指しましょう、というメッセージが伝えられました。
現場が回らなくなる原因はどこにあるのか

続いて、今度は逆の問いがテーマに。先ほどとは少し違う、苦笑い交じりの空気が会場に広がります。「こっちの方が出やすいかもしれませんね」という佐藤部長の一言に思わず頷く主任も。「現場が回らなくなる時って、どんな時ですか?」という問いかけに対し、再び隣同士で意見交換が行われ、次のような声が出ました。
・コミュニケーションが取れていない時
・人員が不足している、特に急な欠勤が出た時
・相性が合わない職員同士が一緒になった時
・主任や管理者が不在で、外部対応に不安が残る時
問題は「人」「情報」「業務」の3つに集約される
主任たちから出た意見をもとに、佐藤部長は現場が回らなくなる原因を3つに整理しました。
・人:人間関係の摩擦、特定の人への業務集中
・情報:申し送りが雑になる、相談が減っていく
・業務:手順が統一されていない、役割が不明確
そして、これらは単独で起きるのではなく、互いに連動していると佐藤部長は語ります。情報が共有されないことで人間関係がぎくしゃくし、それが業務のミスにつながる…というように、問題は連鎖して広がっていくものだという視点が共有されました。
主任の本当の仕事は「予防」
ここで、この日の研修の中でも特に重要なポイントとして語られたのが「予防」という考え方です。
「問題が起きてから解決するのが主任の仕事ではありません。問題が起きそうな場所を見つけることが、主任の本当の仕事」だと佐藤部長は言います。
たとえば「申し送りが雑になってきた」それはまだ大きな問題ではなくても、情報共有が崩れ始めているサインかもしれません。「相談が減ってきた」それは職員が一人で抱え込み始めている兆候かもしれません。「特定の人に仕事が集中している」それは燃え尽きや離職リスクが高まる前兆かもしれません。
こうした小さな変化に気づき、問題が大きくなる前にアンテナを立てて対応すること。それこそが主任に求められる役割だと説明されました。
「自分がやった方が早い」を手放す勇気が大切
研修の中で、佐藤部長がもう一つ強く伝えたのが「自分がやった方が早い」という考え方の危うさです。介護の現場では、仕事ができる人ほど周囲から頼られ、結果的に自分で抱え込んでしまうことが少なくありません。
短期的に見れば、主任が動くことでその日の現場は問題なく回ります。しかし長期的に見ると、周囲のスタッフが育つ機会を失い、主任に負荷が集中してしまう。そして、その主任が休んだ時に現場が止まってしまうという構造が生まれてしまいます。
「主任の仕事は、自分ができることを増やすことではありません。チームができることを増やすことです」
最初は任せることに時間がかかり、スタッフが失敗することもあります。それでもそこから学び、チームとして前に進んでいくことこそが、主任がいなくても現場が回る状態への一歩になるというメッセージが共有されました。
新人職員が困っている時、主任はどう動く?

研修では、参加者全員に向けたクイズ形式のワークも行われました。
「新人職員が利用者様の対応で迷っています。あなたならどうしますか?」
この問いに対して、以下の3つの選択肢が提示されました。
1. すぐに助ける
2. 見守る
3. 終わってから振り返る
佐藤部長が一人ひとりに「あなたならどうしますか?」と順番に問いかけていくと、即答する主任もいれば少し考え込んでから答える主任もいて、回答は人によってさまざま。
「すぐ助ける」という主任もいれば、「まずは一回見守って、それから振り返りをする」という主任も。ある主任からは「新人にまず気づいてほしいので、一度は壁にぶつかってもらいたい」という声も上がりました。また、「相手によって変える」「利用者様にリスクがありそうなら迷わず介入する」といった、状況に応じた柔軟な判断を挙げる声も多くありました。
佐藤部長は、この3つにはどれも正解というものではなく、状況によって使い分けることが大切だとまとめました。
・利用者様に明らかなリスクがある場面では、迷わず介入する
・失敗しても大丈夫な場面では、まず見守る
・経験を学びに変えるため、終了後に一緒に振り返る
「今、助けるべきか、考えさせるべきか」を判断すること自体が、主任としての育成力につながるというお話もありました。
一方で、最近は指導の伝え方そのものに難しさを感じる場面が増えているという、現場のリアルな声も共有されました。ちょっとした行動について振り返りを促したつもりでも、本人には想像以上に重く受け止められてしまうことがあります。
そうした今の時代ならではの難しさも踏まえながら、相手にどう伝えるかを工夫することの大切さについても話し合われました。
主任が見るべき4つの視点
研修の終盤、主任が日々の現場で意識すべき視点が、4つに整理されて共有されました。
・人:誰に仕事が集中していないか、関係性に変化はないか、育っている人がいるか
・情報:申し送りの質は保たれているか、相談しやすい空気があるか、記録は適切か
・業務:手順は統一されているか、役割は明確か、シフトに偏りはないか
・変化の兆候:「最近なんだか違う」という小さな違和感を大切にする
「現場で一番働く人ではなく、現場を一番よく観察する人であってほしい」という佐藤部長の言葉が、この日の研修を象徴する一言として印象に残りました。
「リーダーシップは習慣からつくられる」講師からのメッセージ

研修の最後には、講師を務めた函館介護本部の佐藤部長から、自身の経験や現在学んでいることを交えたメッセージが送られました。
佐藤部長は、かつて生活相談員として長く現場に携わってきました。生活相談員は、一人で判断や調整を担う場面も多く、ときには孤立を感じることもある役割です。そうした経験を振り返りながら、「一人でできることには限りがある。だからこそ、みんなで考え、協力しながら動くことが大切」と参加者へ伝えました。
また現在も、経営やリーダーシップについて学ぶ研修に参加しており、その中で得た学びについても紹介しました。佐藤部長は、リーダーシップは生まれ持った才能ではなく、日々の意識や行動の積み重ねによって身につけていくものだと話します。「自分は主任に向いているか」と考えるのではなく、日々の意識や行動を変えることで成長していけることを参加者へ力強く伝えました。
参加した職員には、主任という役割を特別なものとして捉えるのではなく、日々の実践の延長線上にあるものとして考えるきっかけになったのではないでしょうか。
研修は、今後の成長につながる前向きな雰囲気の中で締めくくられました。
まとめ「チームで現場を回すという考え方」
こうして研修は締めくくられました。約1時間の研修を通して意見を交わし合う中で、主任同士のつながりも深まった時間となりました。
今回の研修で伝えられたメッセージを振り返ります。
・現場が回っている状態とは、忙しくないことや問題が起きないことではなく、誰か一人に頼らずチームで対応できる状態のこと
・主任が頑張るほど、かえって組織が育たなくなることがある
・「自分がやった方が早い」は短期的な解決策にすぎず、チームを育てることが安定した現場をつくる
・主任の役割は答えを与えることではなく、考える機会をつくること
・介入・見守る・振り返るを状況に応じて使い分け、職員が自ら判断できる力を育てる
次回の主任研修のテーマは「怒らず甘やかさず伝える」。言いづらいことをどう伝えるか、年上の職員とどう関わるかという、現場でよくある悩みに向き合う内容になるそうです。
主任という立場は、決して一人で抱え込むものではありません。白ゆりでは、こうした研修を通じて、役職者自身が学び、育っていける環境づくりにも力を入れています。現場で支え合いながら成長していく、その空気感を実際に確かめてみたい方は、ぜひ一度職場見学にお越しください!
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白ゆり介護メディア編集部
いかに白ゆりの魅力を伝えるかを常日頃考えている介護メディア担当です。
白ゆりの魅力と一緒に、介護職の皆さんのプラスになる知識やお悩みの解決につながる情報も発信しています。